
![]() Shibaのお勧めするアルバム |
-vol.7- (2001.9.20) THE JIMI HENDRIX EXPERIENCE--- "AXIS : BOLD AS LOVE" |
かつてのワタクシはジミヘンがあまり好きになれなかったのだった。
何故かと言えば、子供の頃に見たジミヘンの映像は私の脳裏にしっかと焼き付いていて
そこには破壊的なイメージがあったから。
ジミヘン.......高校生くらいになってみんなが語り始める中、
『ジミヘンってさ、口でギター弾いてさ、ギターをブッ壊しちゃう人でしょ。』
くらいにしか思っていなかった。
本物のジミヘンに出会ったのは23歳の時。
ワタクシは新たなバンドメンバーの募集に燃えていたのだった。
『ジミヘン募集!』と銘打ったわけでは無いのに、何故か『僕はジミヘンが好きです。』
って人からばかりの申込だった。
毎日メールボックスに届く手紙はゆうに100通を超えていた。
そこで、一人のジミヘンに会ってみようと決意して面接を行ったのだった。
渋谷宮益坂プロントにて。
ワタクシのコック生活で日々の休憩は目の前のプロントと決めていた。
毎日毎日休憩時間はアルバイト諸君と共にプロントで過ごした。
その休憩時間を利用して一人のジミヘンにプロントへ来てもらった。
ぎゅーっとドアを押し開けた。
『Shibaさん!あの人じゃねえの?』
もちろんそんなこと言われなくても分かっていた。
その人からは強烈なジミヘンなオーラが出ていたから。
『コンニチ....ワ〜』ちょっとおっかなびっくり最初の挨拶を交わした。
『ちょちょちょっと、凄いですね〜、まるでジミヘン!お手紙にはジミヘン好きとありましたが.......』
『はい。ジミヘン大好きです★』
ジミヘンはまさにジミヘンだった。
濃いインディゴブルーのベルボトムに確か赤かピンクっぽいターバンのようなモノを頭に巻いていた。
もちろんジミヘンヘアー。
そう。とってもナイスとは言い難いジミヘン.......。
いいのいいの。ワタクシだって70年代テイストは大好きだから。
ずっとベルボトム履いてきた私だから、分かるんだけどその気持ち。
でもジミヘンのカヴァーしかやらないと言う彼だったので結果はダメだった。
そう、先ほど書いた100通を超える手紙には何故かジミヘン好きが多かったワケは
よく分からないけれど、私の好む音楽に近いモノがあったからだと推測する。
当時ブルースとかサザンロックにハマッていたワタクシにジミヘンは新たな風を呼ぶ事になった。
ジミヘンって音は知っていた。
有名な曲とかあるし、カヴァーもやった。
しかしながら、本当にジミヘンを聞いてみようと思ったのはその23歳の頃からだと思う。
ジミヘンデビューには結構遅い年齢だわね。
昔からジミヘンで好きだったのは、子供の頃に見たWOODSTOCKに納められている
『アメリカ国歌』だった。
(残念ながら彼のオリジナル曲ではないのだが.....。)
アレには子供とは言え、とってもシビレたのだった。
私はまずジミヘンを知るためにWOODSTOCKのビデオを見なおす事からした。
いたいた。ジミヘン。
今あまり覚えていないケド、ジミヘンの出番はしごく明け方ではなかったのか?
皆のテンションがあまり上がってないときだった気がするのだが。
間違っていたら申し訳ない。
ジミヘンは白い皮の衣装を身にまといそりゃ〜すばらしかった。
あれだけワタクシに悪いイメージを与えていたジミヘンはそこには居なかった。
ジミヘンは優しかった。破壊的というよりむしろ暖かかった。
好きになった。
ジミヘンを買いにレコード屋へ走る。
最初に手にしたのはジミヘンのセカンドのアルバム
AXIS:BOLD AS LOVE/THE JIMI HENDRIX EXPERIENCE
ジャケットで決めてしまったワタクシであった。
このボールド・アズ・ラヴのアルバムは1967年の作品。
全作の1stである『アー・ユー・エクスペリエンスト?』はあまりにも有名過ぎる名盤
なのだが、このボールド・アズ・ラヴもファンが多い名盤とのこと。
ワタクシはこのアルバムでは一番お気に入りなのがやはりタイトルにもなっている
「BOLD AS LOVE」すっごい暖かい。泣ける。
結婚式はジミヘンで入場と決めていたワタクシはこの曲を迷わずセレクト。
ジミヘンは楽曲もギタープレイも去ることながら詞も歌声もすばらしい。
ボールド・アズ・ラヴ(一部抜粋)
〜人生を君という虹に捧げようとしてもできないんだ
でも 俺は そうさ
俺は愛と同じくらいに強いんだぜ
でも 俺は愛と同じくらいに大胆不敵さ
でも 俺は愛と同じくらいに強勒なんだ
中心軸(アクシス)に聞いてみろよ あいつは全部を知ってるぜ〜
エリック・クラプトンなどを始めとする多くのミュージシャンに愛され続けている
「LITTLE WING」も大好き。コレも涙モノ。
〜彼女は雲の中を歩いている
夢のような気持ちが広がっている
蝶々にしま馬
月明かりにおとぎ話
そんなことばかりを彼女は考えてきたんだ
風にまたがり
悲しいときは僕の所にやって来てくれる
何千もの微笑みを連れて彼女は惜しげもなく与えてくれる
"大丈夫よ、大丈夫"と彼女が言う
"欲しいものは何でも私からもって行きなさい なんでも"
僕の小さな翼 飛んでいけ
「ONE RAINY WISH」
〜空は千の星で満たされ
太陽は青い山にキスをしていた
君と俺の上で 11の月が虹の向こうで遊んでいたね
金(ゴールド)と薔薇(ローズ) それは俺達を囲んでいた
ヴェルヴェットの壁の色なんだ
どうよ!詩人だね〜。
ジミヘンの歌詞には色の表現が多くその表現の仕方が独特で好きである。
他のアルバムにはオマケなのか定かではないが、ジミヘンの走り書きを写真に収めたものとその訳が付いている。
コレを真剣に読んでいると頭がパァになりそうで、何とも難解なぶっ飛びメモである。(苦笑)
しかし、面白いのがジミヘン自らアルバムジャケットのレイアウトをこうしたいなどと提案していたり、
『この写真をモノクロで使って下さい。』や『大事な写真なので返却して下さい。』や『遅れて本当に申し訳ありません。』など相手に対して非常に丁寧かつマメなのが分かる。
ミュージシャンたる者、無口で変わり者(いわゆる芸術家などに見られる偏屈野郎)と言う概念が
どこかしらに有るものだが、そうした要素はジミヘンには見つからない。
あの大きくて優しい目にもそれが現れている。
むしろ亡くなってからも、数多くの彼の友人達は『面倒見が良くて優しい奴』と言う評価をしている。
私がかつて思っていたイメージ......
『ジミヘンってさ、口でギター弾いてさ、ギターをブッ壊しちゃう人でしょ。』
コレって今から思えば音楽を愛して止まない、どうしようもなく好きである事のジミヘンなりの
表現方法だったのだと思う。
どうでしょうか?
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